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2012年11月28日
占いについて、一般に知られている「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉があります。
八卦とは、易という最も古い占いで出る、八つの代表的な「卦(象意)」であり、例えば「山」「水」「音」など、いくつかの町長的な意味を使って、依頼人の質問に答えることとなります。
実占ではこれら象意をもとに、占い師がクライアントの状況に応じた解説を伝えます。
したがって「当たるも八卦~」のことわざの意味は「占いは当たることもあるが、当たらないこともある、まあ、あてにしないことだ」となりますが、問題なのはその際にいう「占い」の、質は全く考慮されていない点です。
例えば、明日、 1週間後、3 か月後の天気を予測することを考えてみましょう。
現代の天気予報はかなり優れていて、衛星写真や気温・湿度・風速その他のデータをコンピュータで解析し、更に気象予報士が自身の経験値を加えて判定し、発表します。
その精度は今日明日そして週間天気予報については、相当に正確なのは、皆さんも実感されていることでしょう。
しかしそれでも、 3ヶ月予報となると、残念ながらかなり精度が落ちます。
例えば2010年 5月に発表された、夏の 3ヶ月予報は「冷夏」であったため、清涼飲料各社は生産量を抑えていたのですが、実際には猛暑が続き、8月末時点で全国で400人以上の熱中症死者が出る事態となりました(※)。
このためニュースなどで「夜でもエアコンはつけて寝ましょう」「水分補給はこまめに」と繰り返し伝えたこともあり、自動販売機やコンビニでの清涼飲料水(特にスポーツドリンク)の売り上げが大幅に増え、工場はあわてて生産量を増やしていると、 8月下旬のテレビニュースで聞きました。
(※)最終的には 1648人(同年7 ~9月。厚生労働省「人口動態統計月報」による。なお 2007年~2009 年の平均は 520人であった)。
書いた人 浜野ゆり : 2012年11月28日 06:23