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マーガリンだけじゃない、トランス脂肪酸
2008年07月10日
この1-2年、ようやく国内でもトランス脂肪酸の害が新聞等で取り上げられるようになり、その代表的食品としてのマーガリンが知られるようになってきました。
つまり、バターよりもマーガリンの方が心筋梗塞など循環器系への有害度が大きいことがわかってきたのです。
しかしタイミング悪いことに、牛の餌の重要な構成物であるトウモロコシがバイオ燃料開発のために使われたり、原油が高騰したことのあおりで、数ヶ月前からバターの供給難が続き、スーパーでなかなか入手できない、入手できても高価なものだけ…といった事態になっています。
それもあって、店頭には「バター風味」をうたうマーガリン商品がいくつも販売されていますが、風味だけの問題ではないですからねえ。
とはいえ、特に欧米を中心とする健康志向の流れを受けて、マーガリン各社も製品改良に結構力を入れてきたそうで、例えば1年前と比べて、マーガリンに含有するトランス脂肪酸の割合を低減してきたそうです。
→「食品と暮らしの安全」の中のトランス脂肪酸についてのページ
また、外食したり、スーパーやコンビニなどで買う商品の中にもトランス脂肪酸を含むものが多くあり、そうしたものを食生活の中心にしていると、累積摂取量はかなりのものになることでしょう。
多く含まれるのはハンバーガーやフライドポテト、フライドチキンなどファーストフードの他、パン・クッキー・ビスケット・ケーキ・スナック菓子類など。
原材料に「マーガリン」「ショートニング」「植物油」などとあるものはそうです。
なので、そういう加工品はできるだけ減らした食べ方をしていく工夫が、各自に必要ですね。
ちなみに去年7月14日の朝日新聞の記事によると、大手コンビニのうち「セブンイレブン」では従来品に比べて大幅にトランス脂肪酸を抑えたパンを販売するようにしたとか。
あと、意外と盲点なのが「(植物性の)コーヒークリーム」かもしれません。
バターと同様、「ヘルシー」「割安」というメリットをうたって多く出回っていますが、これもできるだけ避けて牛乳を入れるなどした方がベターでしょう。
それから、トランス脂肪酸は天然食品にも一部含まれており、主に牛製品(牛脂、牛乳)にあるそうです。
これを理由にマーガリン等の業界団体は「トランス脂肪酸を悪者視するのは間違っている」などといっているようですが、やはり生化学的にみるとトランス脂肪酸は生体にとって異物であり、有効な代謝回路がないので、極力摂らないようにした方が良いのは間違いないでしょう。
要は牛肉も脂身を避け、牛乳は「こくのある濃厚牛乳」など高脂肪の製品を選ばないようにし、バターはトーストや料理の風味付けとして少量だけ使う、といったことを実践すれば良いのではと思います。
書いた人 浜野ゆり : 2008年07月10日 09:16