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別冊メンタルヘルス講座2:精神科で使われる主な薬

2005年08月16日

精神科で処方される、心に作用する薬物は向精神薬と呼ばれ、麻薬や覚せい剤と並び法律で規制される薬物です。
(麻薬取締法 S.28年~→麻薬および向精神薬取締法 H.11年~)


向精神薬の分類

(1)抗精神病薬
 幻覚・妄想を主とする精神病症状を、軽減ないし消失させます。
 副作用は眠気・だるさ、手指の震え、口渇、便秘など。
 代表的抗精神病薬:セレネース、ウインタミン、リスパダールなど

(2)抗うつ薬
 うつ病の症状を軽減ないし消失させます。
 古典的抗うつ薬(三環系、四環系):重症のうつ病にもよく効きますが、効果が現れるまで2週間程度かかり、副作用(口渇、便秘、ふらつき・だるさ、視調節障害)が比較的強い。
 新しい抗うつ薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors=SSRI,Serotonin NorAdrenalin Reuptake Inhibitors =SNRI):軽症のうつ病向き。効果発現が早く(1週間程度)、古典的抗うつ薬の副作用は非常に弱い。ただし胃のむかつき、不安焦燥感が出現することがあります。
 代表的SSRI:プロザック(日本未発売)、デプロメール、パキシル
 SNRI:トレドミン


(3)抗不安薬(いわゆる精神安定剤):デパス、レキソタン、ソラナックスなど
(4)睡眠薬:レンドルミン、ハルシオン、ベンザリンなど

(3)、(4)ともベンゾジアゼピン(BZP)系のものであり、数十年前まで一般的だったバルビツール酸系ほどには依存性、耐性は形成しにくいです。致死量も非常に多いため、自殺の危険性が比較的低いといえます。
 BZP系の薬はどれも作用は似たり寄ったりですが、その強さや持続時間にそれぞれ特徴があるため、用途に応じて使い分けます。


(5)抗てんかん薬
 てんかんの発作をなくし、再発を予防します。

書いた人 浜野ゆり : 2005年08月16日 22:10

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